マツヨイグサ

アカバナ科  マツヨイグサ属

マツヨイグサとはいわゆる月見草の一種のことである。明治の頃にもてはやされたツキミソウは、純白な花をつける月見草のことである。昭和14年、「富士には月見草がよく似合う」と太宰治が言ったのはオオマツヨイグサのことであったそうである。また大正時代、竹久夢二の宵待草とはこのマツヨイグサのことであったそうである。つまり月見草とはこの植物達の総称のことなのである。谷中霊園では一部にマツヨイグサが分布しており、その付近に大柄なオオマツヨイグサも分布している。この仲間は暗くなると開花を始めるので、月見草、宵待草などと呼ばれて親しまれ来た。幕末の頃渡来して、昭和初期に勢力を広げたそうだが、その後急速に衰退していった。谷中にあるのはそうした頃からの名残ということなのだろうか。宵の口から咲く谷中霊園のマツヨイグサは、それこそ人目に触れずに咲き続けるので可憐というより幻想的な花だ。「谷中には月見草がある」1987.5.26


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