ヤマノイモ科
別名ジネンジョウと呼ばれる山芋が谷中霊園にはある。霊園ということもあって誰も掘ろうとしないためだろうか、結構山野と違って目立って分布しているのである。垣根や潅木にからむようにして延びていくツルには、葉のわきに珠芽と呼ばれるムカゴをつけ、夏の炎天下に白い小さな穂状の花をつける。また種子には軟質な三つの翼があり、これを鼻のてっぺんにくっつけて遊んだりする。多年草であるその根は柔らかくてサクッとしており、生でも十分に食べられる。三年もの、五年ものとなると結構りっぱな芋になる。1989.9.6 |